白山姫神社宮司緒方宏信 の ブログ

熊本県阿蘇郡西原村河原に鎮座する『白山姫神社』宮司の個人的なブログです。 熊本県神社庁阿蘇支部 副支部長です。 神社本庁に所属する正真正銘の由緒正しい神社です。 年中行事や地鎮祭・交通安全・お宮参り・厄祓いなど御祈願神事に関することなどを繰り広げてまいります。 電話兼FAX 096-279-4722 です。 番号非通知設定の電話からは、着信しない・音が鳴らないように設定してありますので、ご注意下さい。

二〇一〇年水無月

茅の輪守り 奉製

30日に執行される「夏越しの大祓い」で授与される「茅の輪守り」の奉製に連日追われております。


茅の和 2 (2)







西原村の原野で刈り取った「茅」を2~3日間乾燥させて輪を作り、紅白の紐を取り付けた状態です。これに半紙で作った「御幣」と守り札を貼り付けて完成です。それぞれ「パーツ」を揃えていき、一つ一つ手作りしていきます。

茅の和 2 (1)






毎年のことですが、なぜか6月末は忙しくなり、切羽詰まっての奉製になります。
明日も午後からは神社庁で教化委員会の総会及び委嘱状授与があります。
梅雨時だけに雨に濡れての出張祭典(地鎮祭など)で、足袋も浅沓(あさぐつ)も、白衣も袴もびしょ濡れです。
今日は午後からお天気も良くなったので、洗濯しまくりです。

その30日に参列出来ない方々が、本日もわざわざ「型代」をお届けにお越し下さいました。郵送で型代をお届けいただく方がほとんどですが、ありがたいことです。


「神職も新聞活用を」県神職大会

今朝の熊日朝刊にも掲載されました。

21日午後、交通センターホテルにて恒例の「神職大会」が行われました。
本年は1任期3年の新任期での役員が始まった大会でもありました。
開会に先立ち、新理事(熊本県神社庁)の紹介から始まり、宇野庁長、阿蘇副庁長、北川副庁長の挨拶、来賓の挨拶・紹介など。

休憩を挟んで「新聞で磨こう人前力」と題し、越地真一郎熊日NIE推進室長が講演。

越地真一郎先生







「名文より明文」
人に伝えることの難しさや詳しく伝えたつもりが、伝わらなかったなど。
大切なのははっきりと相手に伝わる明確なメッセージ。
とても勉強になりました。

なんで「白山姫神社」なのか

日本三名山をご存じでしょうか?
言わずと知れた日本一の山は「富士山」。ここには木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)という女神をお祀りする「浅間神社」系の御本宮「富士山本宮浅間大社」があります。

では三名山のうちのあと二つは。

「立山」と「白山」なんです。

「白山」は石川県にある山で、「白山神社」系の御本宮「白山比咩神社」(しらやまひめじんじゃ)(石川県白山市)があります。ここも菊理姫命(くくりひめのみこと)という女神が主祭神で、白山神社は、八幡宮・稲荷神社・天満宮などのように全国にお祀りされているのです。

白山姫神社の縁起を紐解くと、「後花園天皇の御代 寶徳2年に阿蘇惟村公の勧請により白山比咩神社より、この河原の地に祀った」とありますので、今年で御鎮座560年にあたります。

それでは、「菊理姫命」とはごのような女神なのか
古来、白山は白き神々の座とあがめられ、手取川・九頭竜川・長良川・庄川の4水系の分水嶺にそびえ、山麓に豊かな実りをもたらし、そこに暮らす人々の生活を守りつづけてきたため、篤い信仰が寄せられ、「いのちの親神さま」と親しまれてまいりました。

2級

私が「神職身分2級」になったのは昨年11月1日付けです。
大慌てでした。
例大祭が11月15日ですので、内示を受けて装束を揃えるまで、ものすごく短期間だったからです。
というの頭にかぶる冠から袴などの装束を一式新調しなければならないからです。冠も頭の形を計って職人がオーダーメードで作成する逸品だから、宅配便で冠の型を往復したりします。

装束の代金と神社本庁に納める納付金を合わせて50万円くらいかかりました。そして毎年納める神職負担金も18000円から38000円に上がり、「昇級」しても「昇給」しない、笑えない現実があるのです。
2級

神主の免許

車を運転するには運転免許が必要です。私は中型・大型・けん引・普通二輪・大型二輪を取得しておりますが、神主にも免許みたいなものがあります。

正式には神社本庁から授与される『階位』というものですが、1ヶ月ほどの講習を受講するだけで授与される「直階」から「権正階」「正階」「明階」「浄階」まで5段階あります。浄階はほぼ県の神社庁長か副庁長の経験者でなければ授与されませんので、取得しようと思って取得出来るのは最高が「BlogPaint明階」ということになります。






「正階」は、伊勢の「神宮研修所」(2カ年)を卒業して取得しました。
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「明階」は、正階になって10年以上かつ「明階基礎研修」(神社本庁研修所)10日間を3回、計30日間受講して、しかも他の研修歴が30日以上なければ授与されません。
もちろん 初任神職研修会を受講していなければ、本庁研修は受付さえ出来ません。
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また、階位とは別に経験年数などにより授与される「神職身分」なるものがあります。直階は4級、権正階は3級より上がることはありません。(というか権正階で2級という人を見たことがないのです)
直階では禰宜や権禰宜になることはできても、宮司にはなれません。

更に正階も明階も3級から始まり、2級・2級上と昇級しますが、1級と特級は「浄階」の者でしかなれません。

見ただけでわかるのが袴の色。4級も3級も浅黄(水色)の袴で、2級になると紫の袴になります。

2級上と1級は紫の袴に藤の丸い紋が入りますが、素人の方には違いがわかりにくいようです。特級は白い袴に白い紋が入るのですが、浄階で特級という方は県内に一人いるかいません。現在は藤崎宮(熊本市井川淵町)の岩下宮司さんだけのようです。

謹製「茅の輪守り」

「夏越の大祓式」で授与される「茅の輪守り」です。

茅の輪守り 1






すべて宮司による手作りで、毎年300~400個が授与され、大好評です。
材料は西原村の大草原に自生する「茅」を2~3日間陰干しし、左綯いに綯って輪を作り、紅白の紐を付け、半紙で作った御幣・御守りの札を付けます。

「備後の国風土記」の神話には、蘇民将来(そみんしょうらい)に素戔嗚尊(すさのうのみこと)が茅で作った輪を腰に付けておけば、間違いなく流行する疫病から逃れることが出来ると伝え、その伝えの通りになったと記されております。
新型インフルエンザや口蹄疫など、これまでに経験しなかった疫病が蔓延するたびに、震え上がり心配しますが、特に食中毒・夏バテに罹りやすい季節を前に、夏越の大祓式に御参拝下さい。

ミニチュアダックス 子犬

5月3日に産まれた子犬です。
これで6回目の出産でしがた、今回は1頭産まれて1頭育ちました。
親に似ずにブラックアンドタン。
これまでは4~5頭産まれて無事に育つのが3~4頭ほど。
もう母乳は飲まずにドッグフードをふやかしたものを食べるようになったので、そろそろ知り合いに引き取られます。


chibi

茅の輪くぐり

6月30日 午後3時より
「夏越しの大祓」(なごしのおおはらい)を行います。茅(かや)で作った輪くぐりを行うことから、「茅の輪くぐり」(ちのわくぐり)とも呼ばれます。

一年を半分に分け、残りの半年を安穏息災に過ごせるよう、普段知らず知らずに犯しているだろう「罪けがれ」を祓い清め、心身ともに爽やかに過ごすための大切な神事です。特に疫病(えきびょう)の蔓延(まんえん)する季節を前に、古くから広く行われているものです。

あらかじめ神社より配布された型代(かたしろ)の人型に、ご自分のお名前と年齢(数え歳)を記入し、体をなでて息吹を3度吹きかけて、罪けがれを託し、神社で行われる神事にて祓いを行います。

神社では「大祓ことば」が奏上され、左・右・左の順に茅の輪をくぐります。その時、次の唱えことばを唱えます。

①思うこと みなつきぬとて 麻の葉を
   切りに切りても 祓いつるかな

②水無月の 夏越しの祓い する人は
       ちとせのいのち 延ぶというなり

③宮川の 清き流れに 禊ぎせば
   祈れることの 叶わぬことなし

「茅の輪」をくぐった後、神社拝殿にて夏越祭(なごしさい)を行い、終わって皆様方に「大祓御神札」と特製の「茅の輪守り」、「うちわ」などが授与されます。

「茅の輪守り」は神社謹製で、お車に付けられる方も多く、大変好評です。

型代をご希望の方は、事前に神社までお申し付け下さい。

口蹄疫 消毒の消石灰

宮崎県内で牛・豚・山羊などの家畜に蔓延する疫病=口蹄疫が発生し、非常事態宣言まで出され猛威をふるっております。当然、各地で車両や靴などを消毒する光景がニュースはもちろん各地で見られ、はるかに離れたここ「熊本県の西原村」でも畜産関係の牧場や、さらには村役場の入り口でも消石灰がまかれ、厳戒態勢がしかれております。

この疫病に罹ると牛の「気が枯れる」からと毒を清める行為=消毒を行うのであって、これを不思議に思う人もいないし、当然積極的に勧める意見はあっても、「亡くなった故人の命に対する冒涜だ」などと叫ぶ一部の宗教団体の輩も陰をひそめ、無関係を装っております。早期の終息を期すために口蹄疫にかかっていない牛・豚までもが殺処分される事態となり、なんともしがたい複雑な心境で、畜産農家の無念さも計り知れないことでしょう。

神道でいう「お清めの塩」も、葬儀などで近づいた「人の死」からの消毒と考えると良いのではと思います。ペットを撫でた後、石鹸で手を洗うという行為も、ペットが不潔だとは言わなくても、食事の前には手を洗うのが普通で、日本人の清浄感の意識の現れでしょう。

血がしたたり落ちる「牛の丸焼き」も最近では珍しくない時代になりましたが、あの牛が目をむいて私をにらんでいたとするなら、私は怖くてたまりません。逆に牛・豚を平気で食べているのに、クジラやマグロを日本人が食べると反捕鯨国の連中は猛烈に抗議行動を繰り広げる。長年報道されていると、なんだか日本人はやっぱり悪いことをしているんじゃないかと思うような人が現れるから不思議なものです。

肉・魚はもちろんあらゆるものの命をいただいて私たちは生きている、当たり前のような生活のなかでも神様に感謝のまことを捧げる祈りが「神道」です。

お包みの表書き

よくあるご質問で、御祈願(お宮参りや厄祓い、車のお祓いなど)に行くときに持参する『のし封筒の表書き』はなんと書くのか

『玉串料』と書かれるのが最もふさわしいでしょう。

『御初穂料』と書いても差し支えありません。

金額についてはお参りする人数・内容にもよりますが、5.000円くらい。
「お宮参り」については、5.000円か10.000円ほどをお納めされる方が多いようです。(相応の授与品をお渡ししております)

還暦などの団体(20人以上)での参拝についても、お一人あたり1.000円ほどお納めいただくようお願いしております。(授与品の内容にもよりますので、ご相談下さい)
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